半田下地(はんだしたじ)と膠(にかわ)
2016-10-24
下地工程で使用する膠《にかわ》についてのご紹介です。
広辞苑によると、「にかわ(膠)は、獣類の骨・皮・腱などを水で煮た液を乾かし、固めた物質。
ゼラチンを主成分とし、透明または半透明で弾性に富み、主として物を接着させるに用いる。」と記載されています。
特性を生かし現在も使われており、将来とも併存して使われることと思います。
にかわは接着剤として数々の優れた特性と欠点を備えています。
接着力はいまの瞬間接着剤の方が強いと思いますが耐久性では圧倒的に膠が優れていると思います。
瞬間接着剤は外れる時はあっさり外れますが膠はネバネバしていて何十年経っていてもなかなか強いものです。
膠は溶かして色の粉とまぜ絵具として日本画でよく使われています。
仏具で膠は漆を塗る前の下地工程で胡粉と混ぜて使っています。(半田下地)
この量の調節がなかなか難しいです。
入れすぎると塗りにくく入れないと力が弱い。
もちろん季節によっても変わるので量の調整が肝です。
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